「どうせ私なんて」の奥にあるもの
「どうせ私なんて…」
恋愛にまつわる相談を受けていると、この言葉に何度も出会います。
それは声に出されることもあれば、言葉にならない沈黙や、ちょっとした表情ににじむこともある。
たとえば、
- マッチングアプリで素敵そうな人を見つけても、「私なんかが“いいね”しても迷惑じゃない?」とためらってしまう。
- 友達に「紹介しようか?」って言われて、嬉しい気持ちもあるのに、「私が行っても相手にされないかも」って断ってしまう。
- 誰かに好意を向けられても、「こんなの、たまたまでしょ」ってどこか冷めてしまう。
これって、自信がないからだと思われがちだけど、実はもっと奥にあるものが関係しているんです。
■ 自信がない、の正体
「私、自信がなくて…」という言葉も、よく聞きます。
でも、“自信がない”って、すごくあいまいな感覚ですよね。
自信って、どこかから「降ってくる」ものでも、「ある/ない」でパキッと分かれるものでもない。
それに、仕事や友人関係ではそれなりにうまくやれている人でも、恋愛になると急に自信がなくなることがある。
——なぜ、恋愛になると自信がぐらつくのか?
それは、恋愛が「選ばれるか/選ばれないか」が、ものすごくはっきり見えてしまう場面だからです。
そしてそれが、“自分の存在価値”に直結しているように感じられてしまう。
誰かに選ばれなかったとき、
誰かの興味がこちらに向かなかったとき、
「私には価値がないのかも」
「私って、魅力ないんだな」
って、思ってしまう。
でもね、それって本当でしょうか?
■ 「選ばれなかった」=「価値がない」ではない
ここで、ちょっと視点を変えてみたいんです。
たとえば、あなたが白シャツが好きだったとして。
白シャツが似合う人を見て、「素敵だな」と思う。
でもそれって、「白シャツが素敵」なんじゃなくて、「私の好みにハマってる」ってことですよね。
もし黒のレザージャケットが似合う人がいても、「私のタイプじゃないかも」と思うだけで、「その人に価値がない」とは思わないはず。
恋愛も、同じ。
「相手の好みにハマるかどうか」は、単なる“相性”や“好み”の話であって、あなたの価値を決めるものじゃない。
でも私たちは、「選ばれなかった」という経験を、
いつのまにか「私はダメなんだ」とすり替えてしまう。
それは、過去のどこかで傷ついた経験があったり、
“いい子でいなきゃ”“ちゃんとしてなきゃ”と育ってきた背景があるからかもしれません。
■ 自分を守るための「先回りブレーキ」
「どうせ私なんて」は、自信がないからじゃない。
もっと正確に言えば、傷つきたくないから、あらかじめ自分を下げておくという“防衛のしかた”なんです。
- 相手に拒否されるくらいなら、最初から諦めておこう。
- 期待して裏切られるくらいなら、「どうせ」と思っておこう。
- 好きになってもらえなかったら、自分が壊れてしまいそうだから。
そんなふうに、無意識のうちに、自分の心を守ろうとしてるんです。
これは悪いことじゃありません。
むしろ、とても健気なこころの反応です。
でも——
そのブレーキをかけ続けることで、
本当は出会えるはずだったご縁や、育めたはずの関係から、少しずつ遠ざかっていってしまう。
■ だからこそ、知っておいてほしいこと
「どうせ私なんて」と思ってしまうあなたが、
実はとても優しくて、
人を思いやれて、
深く深く、愛したいと思っている人かもしれない。
そんなあなたに、まず届けたい言葉があります。
「自信がなくても、恋をしていい」
「選ばれることだけが、恋愛じゃない」
これは、どこかに“自信”を見つけにいく話じゃなくて、
今ここにあるあなた自身の気持ちを、ちゃんと抱きしめていくプロセスなんです。
さて、ここからは、少しずつ目線を変えていきたいと思います。
“選ばれるかどうか”におびえる恋愛から、“私が誰を選びたいか”を大切にする恋愛へ。
その視点転換ができると、恋愛は、もっとあなた自身の味方になってくれるようになります。
■ 「選ばれる」ことばかり気にしていた
恋愛をする時、多くの人が無意識のうちに考えています。
- 「私、魅力的に見えてるかな?」
- 「LINEの返事、重くないかな?」
- 「この服、相手の好みじゃないかも…」
これ、全部、「どう見られるか」「どう思われるか」を意識した思考ですよね。
つまり、恋愛が始まる前から、
“私はこの人に選ばれるだろうか?”というモードに入ってしまっている。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。
「その人を、あなたは選びたいと思ってる?」
「そもそも、“この人と一緒にいたい”と思える相手?」
選ばれることに必死になってしまうと、本来大事な“自分の気持ち”が後回しになってしまうんです。
■ 自分の「好き」を、ちゃんと主語にしていい
誰かに好かれたい。
誰かに選ばれたい。
それ自体は、決して悪いことじゃありません。
でもそれだけで恋愛をしてしまうと、
「自分がどうしたいか」がどんどん見えなくなってしまう。
恋愛って、“してもらうもの”じゃなくて、**“していくもの”**なんです。
そしてそれは、「誰と一緒にいたいか」を、自分の意思で選ぶことから始まる。
・その人と一緒にいると、どんな気持ちになる?
・自分らしくいられる? ちょっと無理してる?
・ちゃんと話を聞いてくれる? ただ都合よく扱われてない?
そんなふうに、自分の感情に目を向けていくと、
恋愛は“試される場所”から、“心が育っていく場所”に変わっていきます。
■ 「自分で選ぶ」って、ちょっと怖い。でも…
もちろん、自分から選ぶって、最初は怖いことでもあります。
「選んだのに、うまくいかなかったらどうしよう」
「こんなふうに思う私は、ワガママなんじゃないか」
「誰かを選ぶって、責任があることだから…」
そんなふうに感じる人もいるかもしれません。
でもね、選ぶことって、自由であることなんです。
そして、自由には責任もあるけれど、だからこそ喜びや納得感もある。
自分の心に従って誰かを選んだ結果なら、
たとえうまくいかなくても、「あの時の自分は、ちゃんと本気だった」と思える。
逆に、「選ばれたから付き合った」「好かれたから会ってみた」
そんな恋愛は、どこかで“相手の温度”に左右されやすくなってしまいます。
■ あなたは、選ぶ権利がある
「どうせ私なんて」と思ってしまうとき、
人は“評価される側”に立っている感覚にとらわれています。
でも、恋愛においては、あなたにも“選ぶ側”としての立場がある。
そしてそれは、特別な誰かにだけ与えられたものじゃなく、あなたにもちゃんと備わっているものです。
恋愛は、片側だけが光り輝いていて、もう片方が黙って待つものじゃない。
お互いが、お互いを知って、歩み寄っていくもの。
そのプロセスに、正解も不正解もありません。
あなただけのリズムで、あなただけの選び方をしていいんです。
■ 今日の問いかけ
では、今日のあなたに、こんな質問を投げかけてみたい。
「私は、“どんな人と一緒にいたい”と思っているだろう?」
「相手にどう思われるか、の前に、自分がどう感じたいかを考えてるかな?」
選ばれることに疲れてしまったら、ぜひこの問いを思い出してみてください。
あなたが「選んでいい存在」なんだということを、何度でも自分に言ってあげてくださいね。
▶︎次回予告:「あの恋を、まだ引きずってる?」
次回は、第4回。
過去の恋愛が、いまの自分にどんな影響を与えているのか。
「もう終わったはずなのに、どこかに残っている気がする」そんな“未完の気持ち”と向き合う時間を、一緒に持っていきましょう。
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