連載「恋が止まっていた私が、動き出すまで」第2回(全10回)怖いのは、恋じゃなくて——

「恋愛が怖い」の正体を、見つけにいこう

「恋愛が怖いんです」
「でも、何が怖いのか自分でもわからなくて…」

——そんな言葉を、僕は何度も聞いてきました。

恋愛に対して、前向きになりたい気持ちはある。
でも、いざ「動こう」と思うと、なぜか心がザワザワして、足が止まってしまう。

「ちゃんと向き合いたい」
「真剣な恋がしたい」
そう思っている人ほど、この“ブレーキ”に悩んでいるんです。

この連載の第1回では、恋愛に対するブレーキはあなたの「意志の弱さ」ではなく、心の仕組みとして自然な反応なんだよ、という話をしました。

今回はそこからもう一歩。
そのブレーキの正体を、もっと具体的に見ていきます。


■ 恋愛が怖いのではなく、「恋愛で感じる“自分”」が怖い

実は、「恋愛そのものが怖い」という人は、あまりいません。

本当に怖いのは、恋愛の中で出てくる **“自分の感情”**なんです。

たとえば、こんなふうに感じたことはありませんか?

  • 好きになったのに、相手に響かなかったときの虚しさ
  • 「うまくいってる」と思ったのに、急にそっけなくされた不安
  • 「こんなこと言ったら嫌われるかも」と言えない自分へのモヤモヤ
  • 好きなのに素直になれず、後悔してしまう夜

こういう感情って、すごく生々しくて、自分でも持て余しがちなんですよね。

恋愛をすると、自分の弱さ、未熟さ、理想と現実のギャップ——
そういう「見たくないもの」が次々と出てきます。

そして無意識に思ってしまうんです。

「また、あんな気持ちになるくらいなら、最初から恋なんかしない方がいいかも」


■ “過去の記憶”が、今の恋を止めることがある

あなたが恋に対して怖さを感じる背景には、過去の感情の記憶があるかもしれません。

恋がうまくいかなかった体験
誰かに拒絶された記憶
何かを頑張ったのに報われなかった悔しさ

それは大きなトラウマでなくても構いません。
たとえばこんな「ささいな出来事」でも、心には残るんです。

  • 学生時代、好きな人にそっけなくされた
  • 告白したら「ごめん、友達としてしか見られない」と言われた
  • 誰かと比べられて、自信をなくした
  • 頑張ってLINEを続けていたのに、既読スルーされて終わった

そうした“ちょっとした心の傷”が、「もう同じ思いをしたくない」というブレーキになっていきます。


■ 自分を守るために、心は「恋愛=危険」と判断する

人間の心はとても賢いです。
危険を回避するために、記憶と感情をちゃんと学習してるんですよね。

「前に傷ついた=恋愛は危ないもの」
「拒絶された=私は選ばれない人間」

そんな風に、自分を守るために、心が“無意識の思い込み”を作り出すんです。

本当は、恋愛=危険ではないし、あなた=選ばれない人でもない。
でも、**心は「安全第一」**なので、念のため止めようとしてくる。

それが、あの「なんだか動けない…」というモヤモヤの正体なんです。


■ 恋愛が怖くなるのは、あなたの「まっすぐさ」の証

ここまで読んで、「私、面倒くさい心の持ち主だな…」なんて思いましたか?

もしそうなら、ちょっと待ってください。
あなたが恋に対して怖さを感じるのは、それだけ真剣だからです。

・傷つくのが嫌 → それは、ちゃんと人を大切にしたい気持ちがあるから
・拒絶されるのが怖い → それは、自分をちゃんと愛したい気持ちがあるから
・自信がない → それは、ちゃんと「好きになってほしい」って願ってるから

恋愛が怖い人ってね、ほんとはすごくまっすぐで、愛情深い人なんですよ。
遊びじゃなくて、ちゃんと心でつながる恋をしたいって、思ってる。

だから、「怖い」という感情も、大切な感性の一部なんです。


■ 最初の問いかけ

今回は、こんな問いを自分に投げかけてみてください。

「私が恋愛で怖いと感じるのは、どんな感情だろう?」
「その感情を、最後に強く感じたのは、いつのことだった?」

思い出すと少し苦しくなるかもしれません。
でも、ゆっくりで大丈夫。思いつく範囲で、紙に書いてみてもいい。

怖さの“正体”に名前をつけられると、心の中に少しだけ、隙間ができます。
その隙間に、次のステップを置くことができるんです。

さぁ、ここまで恋愛が怖くなるのは「感情の記憶」や「心の防衛反応」が関係しているという話をしてきました。

でも、じゃあどうすればいいの?
この怖さをなくすには、やっぱり「強くなる」とか「変わらなきゃいけない」んじゃないの?

そう思う人も多いかもしれません。

でも、僕はこう伝えたい。

“怖い”ままでいいんです。
「恋愛が怖い自分」を、そのまま許してあげていいんです。


■ 無理に“強くなる”必要なんて、どこにもない

「いつまでも怖がってたら、何も始まらないよ」
「まずは行動してみなきゃ!」
「怖いなんて言ってるうちは、うまくいかないよ」

恋愛に限らず、こういう言葉ってよく聞きますよね。
もちろん、“一歩踏み出す勇気”も大切です。でも、その前に。

怖いって感じる自分を、置き去りにしていませんか?

「怖がってる自分はダメ」
「強くなれない私は未熟」
そんなふうに、自分を追い立ててしまうと、心はますます縮こまってしまいます。


■ 恋愛に「正解の自分」なんて、いらない

「もっと素直だったら…」
「もっとポジティブに動けたら…」
「もっと余裕のある女だったら…」

そんなふうに、“理想の恋愛をする理想の自分”を思い描いて、自分を責めてしまう人も多いんです。

でも、それって本当に必要?

恋愛って、「うまくやる」ものじゃなくて、
「本当の自分で向き合う」ことが大事なんですよ。

素直じゃなくても、ポジティブじゃなくても、ちょっと臆病でもいい。
それが「今のあなた」であれば、それで十分なんです。


■ 恋愛は「感情とのつきあい方」を学ぶチャンス

僕は恋愛って、ある意味ですごく“教育的な場所”だと思ってるんです。

というのも、恋愛を通じて出てくる感情って、本当にいろんな顔をしているから。

  • 「うれしい」と「こわい」が同時にやってくる
  • 「好き」なのに「逃げたい」と思う
  • 「大事にされたい」と思っているのに、自分をぞんざいに扱ってしまう

この“矛盾”に触れたとき、人は初めて、自分の本音と出会うことができます。

そして、自分の心とどうつきあうかを、少しずつ学んでいくんです。


■ 「感情を感じきる」ことが、怖さをほどく鍵になる

怖いとき、私たちはその感情を“閉じ込めよう”としがちです。
「見なかったことにしよう」「考えすぎないようにしよう」って。

でも実は、感情って「感じきる」と、自然と静まっていくんです。

たとえば、「悲しいな」と思ったとき。
ただその気持ちを認めて、「今、私は悲しいんだな」と感じてみる。

泣いてもいいし、ノートに書いてもいい。誰かに話してもいい。

そうやって“感情を居場所に戻してあげる”と、気づけばスッと落ち着いていたりします。


■ 怖さは「止まる理由」ではなく、「優しさの入口」

最後に、こんなふうに思ってみてほしいんです。

「恋愛が怖い」と感じるとき、
それはあなたの中の“繊細さ”とか、“まっすぐさ”が反応している証。

怖いと感じられるって、実はとても尊い感性なんです。

その感性を否定するのではなく、
「ここにあるんだね」って気づいてあげること。
「守ろうとしてくれてありがとう」って、心に声をかけてあげること。

それが、あなた自身との“新しい関係”の始まりになります。


■ 結びの問いかけ

最後に、あなた自身に問いを投げてみましょう。

「私は、“恋愛が怖い自分”に、どんな言葉をかけてあげたいだろう?」
「過去の私が傷ついたとき、どんなふうに寄り添ってほしかっただろう?」

人を好きになるということは、自分の心とも深く関わることです。
だからこそ、まずは“自分との関係”を少しだけ優しくしてみてください。

それが、恋愛を始めるための一番の準備かもしれません。


▶︎次回予告:「いい恋愛がしたいのに、好きになれない」私へ
第3回では、「好きになることができない」モヤモヤを掘り下げます。
ときめかない・惹かれない・ピンとこない——
それって実は“心が閉じているサイン”かもしれません。
無理に誰かを好きにならなくていい理由、一緒に見つけていきましょう。


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