連載「恋が止まっていた私が、動き出すまで」第5回(全10回)「どうせ私なんて」の奥にあるもの

「理想の人が現れない」って思うとき

「なんか違うんですよね」
「いい人なんだけど、ピンとこなくて」
「もっと理想に近い人がいる気がして…」

恋愛相談の現場で、本当によく聞くフレーズです。
きっと、あなたも一度は思ったことがあるかもしれません。
もしくは、そんなふうに言ったことのある自分を、どこか責めているかもしれません。

でも、ちょっとだけ安心してください。
この「理想の人が現れない問題」って、誰もが一度はぶつかる壁なんです。


■ 理想があるのは、悪いことじゃない

そもそも、人って“理想像”を持つものなんです。
そして恋愛は、「誰かとどう関わるか」というとてもパーソナルな領域。
理想を持って当然だし、それ自体はまったく悪いことじゃありません。

むしろ理想がなかったら、誰を選んだらいいかなんてわからなくなってしまいます。

たとえば、
「優しい人がいい」「ちゃんと話を聞いてくれる人がいい」「尊敬できる人がいい」
…全部、大事な理想です。

でも、その“理想”がいつしか、自分を縛る基準になってしまうことがある。
そして、現実の相手と比べては、「なんか違う」「足りない気がする」と感じてしまう。


■ 「理想」はどこから来ているのか?

あなたの中にある“理想の恋人像”は、どこから来ているでしょうか?

・ドラマや漫画の登場人物?
・友達の恋バナから?
・元恋人との思い出?
・SNSで見かける「幸せそうな投稿」?

そのどれもが、私たちの無意識に影響しています。
つまり、理想の正体って、けっこう曖昧なんですよね。

しかも、その理想はだいたい「完成形」として登場する。
最初から完璧で、何もかも理解してくれて、優しくて、経済力もあって、話も合って…

そんな人、どこかにいるかもしれないけど、
最初からその状態で出会える可能性は、限りなく低いんです。


■ 「理想の人」って、完成品じゃない

たとえばだけど…

今「理想の夫婦」と言われているカップルも、最初からそうだったわけじゃありません。
ぶつかり合ったり、話し合ったり、すれ違ったり、そういう時間を重ねながら、**“理想に近づいていった”**んです。

つまり、「理想の人」って、**出会うものというより“育てていくもの”**なんですよね。

関係の中で見えてくること。
相手の良さにあとから気づくこと。
そういう“発見”を重ねていくなかで、理想と現実のギャップが、少しずつ埋まっていく。


■ 「選べない」のは、悪いことじゃない

「いい人なんだけど、決めきれない」
「なんか違う気がする」
「ときめかないけど、条件はいい」

そんなふうに迷ってしまうのは、自分にとって何が大切なのか、まだ整理できていないだけ。
それは、まだスタート地点にいる証拠です。

無理に決めようとしなくていい。
でも、どこかで「私、どうしたいんだろう?」って考えてみることは、大きな一歩です。


■ 「理想」を見直す3つの視点

理想を持つことは、悪いことではありません。
でも、それが“現実の出会い”とあまりにも離れすぎていると、出会いのチャンスを狭めてしまうこともあります。

じゃあ、どうすればいいのか?
僕がおすすめするのは、「理想を手放す」のではなく、理想を“見直す”ことです。

そのために、こんな3つの視点から問い直してみてください。


① その理想は「誰の基準」?

たとえば、「年収600万円以上じゃないと…」
この基準、本当にあなた自身が望んでいることですか?
それとも、「周りがそう言ってるから」「親に安心してもらいたいから」…?

他人の価値観が自分の理想になっていること、けっこう多いんです。
理想を“外から借りてきている”うちは、いつまでも「違和感」がつきまといます。


② その理想は「今のあなた」に合っている?

過去の恋愛で求めていた理想が、今も変わらず大事とは限りません。
人は変わるし、価値観もアップデートされていくもの。

5年前のあなたと、今のあなた。
きっと大切にしたいことが違ってきているはずです。

だからこそ、いまの私が、どんな関係を心地よく感じるのか?
今の自分に合った理想を、もう一度見つめ直してみることが大事なんです。


③ 「あるか・ないか」じゃなく「育てられるか」?

理想の条件を“最初から持っている人”にばかり目を向けていると、出会いはどんどん限られてしまいます。

でもたとえば、「話し合える関係性」は、出会ったときに完成されていなくても、ふたりで築いていくことができるもの。

「今の時点で100点じゃないから、違う」ではなく、
「この人となら、時間をかけて育てられるかも」という視点も持ってみてください。


■ 恋愛の“違和感”は、あなたの感性

そうは言っても、「なんか違う」と感じることは、やっぱりあると思います。
それは無理に正当化しなくていいし、自分を責める必要もありません。

大事なのは、その“違和感”が何に対してなのか、言語化してみること。

「優しすぎて物足りなさを感じてるのか」
「自分の本音を出せていないことが苦しいのか」
「本当は、もっと自立したパートナーがいいのか」

そうやって丁寧に掘っていくと、ただ「理想と違う」ではなく、
**あなた自身の“本当の願い”**が見えてきます。


■ 本当の理想って、「感情」でできている

「優しくしてくれる人がいい」
「尊敬できる人がいい」
「一緒にいて安心できる人がいい」

そのすべてに共通するのは、**「私がその人といると、どんなふうに感じられるか」**という感情です。

つまり、本当の理想とは、“条件”じゃなく“感情”でできている

  • 「安心できる」
  • 「自分でいられる」
  • 「あたたかい気持ちになれる」

そういう感覚が得られるかどうか。
それが、理想との一致以上に大切なことかもしれません。


■ 今日の問いかけ

というわけで、今日のあなたへの問いかけはこちら。

「私が“理想”としているのは、誰の基準だろう?」
「私は、どんな感情を感じられる恋愛がしたい?」

スマホのメモでも、紙のノートでもOK。
モヤモヤした気持ちを言葉にするだけでも、頭の中がすっきりしてきますよ。


■ 理想は“出会うもの”じゃなく、“育てていくもの”

恋愛に限らず、パートナーシップって“完成品”を探す旅じゃない。
「この人と一緒に、どんな未来をつくれるかな?」って想像できる相手との出会いが、きっと本当のスタートなんです。

そのためにまず、自分の“理想”と少しだけ向き合ってみる。
そうすればきっと、「本当に求めていたこと」が見えてくるはずです。

焦らず、でもまっすぐに。
あなたにとって心から満たされる恋が、ちゃんと待っています。


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次回(第6回)は
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